<Photo:Matt Roberts/Getty Images>
日本女子プロゴルフ選手権大会コニカミノルタ杯 安比高原ゴルフクラブ(岩手県)3日目
安比スペシャルがさく裂。首位タイへ浮上の李知姫は、今大会のために半年以上の準備を重ねてきた。9番のパー4。5Uを選択した、残り175ヤードの第2打はそのままカップインのイーグルだった。もし、優勝を飾れば、それこそ歴史的なワンショットである。「グリーンが高いところにあったので、入った瞬間を見ることはできません。でも、手応えから距離はドンピシャリ。良かったなぁと思います」。あまり知られていないことだが、今季から、フェードヒッターへ変身した。「今まで、ドローだったけど、限界を感じていた。コーチとも相談し、新たな挑戦をすることに…」。38歳の大ベテランでも、向上心は少しも衰えることがない。
とはいえ、180度の変換は、ゴルフ人生をかけたギャンブルともいえるだろう。「なかなかショットが安定しなかった。例年より成績が悪いのは、そのためですよ。でも、このコースにきて、大正解だと感じた。これだけ難しいコースでも、ティーグラウンドに立って、全く苦手意識がありません」と話す。一方で、「女子プロ選手権は縁がない。ベスト10へ入ったのも数えるほど。やはり、日本の冠がつく公式戦は魅力的です。これだけのチャンス。優勝を目指します」。最も大事といわれる3日目に、珍しく赤のウエアをチョイスしたのは、自身を奮い立たすためだ。炎のショットが、最終日も見られるか。